<レポート>漁師が教える本当においしいカンパチしゃぶしゃぶの会@向原

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11月25日に、鹿児島県鹿屋市の古江漁港の漁師さんたちをお招きして行った「漁師が教える本当においしいカンパチしゃぶしゃぶの会」。

会が終ったあとのスタッフ達の感想から言ってしまうと、この会を開くことができて本当によかったという思いに尽きました。

 

当日来てくださったみなさんが知的好奇心とお腹をたっぷりと満たして笑顔で帰られた姿、そのひとりひとりを見送る毎日真剣にカンパチを育てている漁師さんたちの表情、東京・東池袋のごはん屋さんにできることがもっとあると感じられるような充実した会の様子を、少しだけ、お伝えします!

大漁旗

柿内さんのお話

大漁旗が出迎える夜7時。まずは鹿児島のお酒とお野菜など召し上がっていただきながら、鹿児島から来てくださった漁師の柿内さんから「獲る漁師」と「育てる漁師」というお話からスタート。

漁師というと一本釣りや地引網など天然の魚を獲るダイナミックな仕事をイメージしますが、鹿屋市のかんぱち漁師さん達は何年もかけて稚魚の頃から大事に育て上げて出荷する「育てる漁師」。

養殖を営む、ある「育てる漁師」さんは、天然ものが価値があると評価されがちだけど、天然ものの漁はその日に獲るだけ、毎日毎日様子を見て魚のことを考えている自分たちは魚に対する思いが違う、と誇りをもって語っていました。

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漁船の上の映像なども見ながら、養殖漁業に対するイメージを深める漁師さんの日々の仕事を聞くうちにうちにみなさんどんどん真剣に!

 

真剣

 

座学の後は、実際にカンパチを見てみましょう!ということで大きなカンパチがあっという間にさばかれていきます!さばいてくれるのは大重さん。

 

柿内さんとカンパチ      解体1
刺身説明アップ

 

刺身

 

鹿児島で漁港の隣にある食堂でも出しているお刺身。訪れたお客様からは「新鮮なものが出るんでしょうね!」と聞かれるそうですが、「ごめんなさい、うちでは最低でも3日寝かせたものをお出ししています」とお答えになるそうです。寝かせるほど甘みが深くなっていき、大重さんのお好みは10日ものとのこと!

今日はさばきたてのぶりぶりした食感を楽しんでいただきました。鹿児島出身の方にはこちらのほうが好きという方も。

 

 

大重さんとあぶり
お刺身を部位ごとに楽しんでもらいながら、唐揚げ、腹皮の塩焼き、中落ちのレバ刺し風(!)と漁師さんのおすすめするカンパチメニューをぞくぞくと楽しんでもらい、

 

そして、漁師さんがこの時期に一番おいしくカンパチをたべる方法としておしえてくれたしゃぶしゃぶの時間に!
鍋火入れ前

 

 

スープは昆布のみ、具は長ネギのみ。

前日に塩をしておき、酒で洗ってから皮目を炙ったカンパチをさっとしゃぶしゃぶして、少ししんなりした長ネギを巻いて食べます!

お鍋が出てくるとみなさんのボルテージが最大に!
あぶりカンパチ

 

鍋と箸

 

まさに、おいしいものを食べるとみんな笑顔になる、という光景!本当に「漁師が教える本当においしいカンパチしゃぶしゃぶ」がありました。

みなさんがわいわいと夢中になってしゃぶしゃぶを召し上がる様子を見て、漁師のみなさんのほころんだ表情も。

にぎやかなまま、お帰りになる際も、漁師さんと握手をしたり、お話ししたり。カンパチを育てたひとも、食べたひとも、本当に満たされて眠れるような夜会でした。

 

 

 

 

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この写真はこの会の数ヶ月前に、スタッフがカンパチ漁船に乗せていただいた時の船の上からの一枚です。夜明けの空に影を作るのは桜島。

 

 

カンパチの夜会が終わって、後日伺ったお話しです。

漁師の柿内さん、実はこの日まで、自分が育てたカンパチがお店で食べられている風景を見たことがなかったそうです。

鹿児島での漁の日々のなか、

「自分が育てているカンパチが今日もあんな笑顔で食べられていると思うと、今日もがんばろうという気持ちになる」と。

その感慨は聞いていた先輩の漁師さんにも伝わったそうで、「あいつがこんなことを言うなんて」とつぶやいていたと伺いました。

 

都電テーブルでは、海も山もないまちの暮らしのなかで、食のはじまりを知ることができればもっと食べることと暮らすことが楽しくなるのでは、と考えながら色々なイベントに取り組んできました。

そして、このカンパチの会を開催して感じたのは、この会がまちだけじゃなく食のはじまりを作る地域の暮らしにも楽しさを感じてもらえるかもしれない、ということでした。まちが楽しくなるだけじゃなく、地域も楽しくなるような会をもっとふやしていけたらいいなと思っています。